2009年3月4日水曜日

これは面白い討論方法だ


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僕はディヴェートに関して素人なので、こういう解りやすい手法は面白くて良い。


条件の後付け



マルクスより先に「Capitalism」ないし「Capitalist」という言葉を使った人として英語版wikiで紹介された人の中には「ゾンバルト(Werner Sombart)」なんてどこにも出ないのですが。

と後から条件文を挿入するのだ。これは法廷で「証拠の文書には被告の名前はどこにも出てきません」と主張した弁護士が、検察側に「出ているじゃないか」と指摘されると「被告は犯人としてはどこにも出ないのですが」と言い逃れをするようなものだ。裁判官は「被告の名前は文書に出ている。代理人の最初の弁論は撤回してください」というだろう。




仮定の反転→同意語による証明(らしきもの)



「構造改革」が労働者への労働の成果の配分の現象を生じさせるものであれば,それは家計収入自体の減少をもたらしますから,国内需要が減少するのは当然のことです。(原文ママ)

この文章は(誤字を訂正すれば)つねに正しい。トートロジーだからである。したがって、ここから何も意味のある命題を導くことはできない。私が「構造改革で需要は増える」と書いているのに、それとは逆の仮定を置いて何事かを証明したつもりになっている彼が、素人なら何もいう気はない。




構造改革で需要は増える→構造改革で需要は減少
仮定が反転している。その反転した仮定を証明して、反転前の仮定を証明した気になっている。

しかも反転させた仮定の証明もおかしい、と池田先生。
トートロジーとは同語反復。「トートロジーとは、つまりトートロジーのこと」
(収入と需要がトートロジーかどうかは僕には解りません)





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